不動産投資を始めたきっかけ その2

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翌日、ボロ物件の内見をする

希望の駅の隣の駅のボロ物件を買いたいと宣言した私たちは、翌日の日曜日に、昨日の女性担当者と物件の前に立っていた。内見をするためである。ここで、売り主側を仲介する不動産屋も合流した。その不動産屋がチャイムを押すと、高齢の女性が出てきた。その方が売り主で、一人で住んでいるとのこと。

2階建の家の中に入ると、居室3室はすべて6畳の和室であり、トイレは27年前の建築当初のままであり、かなり古臭さを感じる物件であった。ただし、キッチンと風呂は10年くらい前にリフォームされており、比較的きれいであった。また、奥には狭い庭があり、隣家が近いので日が当たらないためか苔むした灯篭と、ちょうど見ごろに色付いたもみじが、ちょっとした日本庭園という感じでいい味を出していた。

内見を終え、売り主側の不動産屋とも別れ、私たちは女性担当者の車に乗り込んだ。「どうでしたか?」との問いに対して、私は、「思ったより良かったです。購入します。」と言った。女性担当者は、「わかりました。お店に戻って買い付けを入れましょう。」と、車を走らせた。

昨日訪れた不動産店に着くと、さっそく買付証明書を書かされる。そのときは不動産購入の際には指値することができるということすら知らなかった。販売図面に書いてある満額の金額をそのまま記入する。これが、まったく勉強せずに不動産を購入する人間の末路である。指値すれば100万円は値切れただろう。100万円貯めるためには、どれだけの時間と節約が必要か。これから始めて不動産を購入される方がいれば、よく勉強してから購入することをお勧めする。

女性担当者が満額の買付証明書を売り主側の不動産屋にFaxすると、30分くらいで電話があり、満額から30万円値引きした金額でOKですとの返事が来た。買付が通ったことに加え、30万円値引きしてくれたことに私たちは小躍りして喜んだ。

その後、すぐに別の男性担当者が、購入諸費用をまとめた表を持ってきた。その表には、物件価格はもちろん仲介手数料、登記費用、火災保険料、ローン事務手数料、団体信用生命保険料など、初めて見る用語が並んでおり、諸費用がこんなに掛かるのかと初めて知る。その男性担当者は「ローンはどうしますか?うちは銀行と懇意にしていますから、うちに任せてもらえば優遇金利で組めますよ。ローン代行は5万円と消費税がかかります。」。住宅ローンなどというのは、不勉強の私にはまったく未知の世界であり、また、平日は仕事で対応できないため、ローン代行費用を支払ってお願いすることにした。

最後に男性担当者から意外な一言

最後にその男性担当者がポロっと、「ずいぶんと思い切りましたね。」と聞いてきた。私はその質問の真意が分からず、「家賃を払うより自分のものになりますし、住宅ローンを組むと、税金が戻ってくるんですよね?」と言うと、「この物件は、戻ってこないと思いますよ。」とポロっと言い残してその場を立ち去った。あれ?おかしいな。最初にこの店に来た時に、住宅ローンを組むと税金が戻ってくると聞いたような気がしたんだけど、聞き間違いだったか?

自分たちの家が持てる、さらに30万円値引きしてもらったという喜びの中に、男性担当者の最後の言葉が心の中にしこりのように残っているモヤモヤとした状態で帰宅の途に就いた。

買付提出の翌日から、私は自分が買い付けを入れた物件について、いろいろと調べ始めた。特に、税金が返って来る来ないの件は気になっていた。不動産屋に言われるまで知らなかった住宅借入金等特別控除、いわゆる住宅ローン控除というものがどのようなものなのか、ネットで調べてみた。そこで初めて、住宅ローンの年末残高の1%の金額を、所得税から還付してもらえる制度だということを知る。しかも、10年間である。計算してみると、今回の1000万円程度のローンでも10年間トータルで70万円強の還付があることになる。しかし、適用条件がアウトであった。木造住宅だと築20年までが対象で、今回の築27年では対象外であった。事前に知っていれば、築20年以下で探しただろう。これだけで、70万円強の損失である。

購入価格はやや高値掴み

不動産購入に際し、「指値」するのが一般的なようである。そのときは買付証明書を提出するときに、表示価格以下の数字を記入することができるとは知らなかったし、その場の直感で、すでに相場よりも安いのではないかと思っていた。

今回、買付証明書を提出した物件は、もともとの希望していた駅の一つ隣りの微妙な駅の物件であり、買付証明書を提出したときには、その駅周辺の相場など確認していなかった。念のため、その駅周辺の相場を後付けで調べてみると、思っていたより安い。相場で言えば、今回の物件は100万円ほど高値掴みしているようだ。

また、インターネット上にはまだ、今回買付を入れた物件を不動産屋数社が掲示していたが、価格を見て唖然。なんと30万円引きの金額であった。おそらく私たちが購入の意思を示すより前に、なかなか物件が売れない売り主は30万円の値下げをしたらしい。私たちが訪れた不動産屋はその値下げの情報に気付いていなかったようである。結局、私たちは30万円高い値段で買い付けを入れ、売主側の不動産屋が今は30万円安くしているので、その値段でいいですよという流れだったようだ。決して、売主が親切で安くしてくれたのではなかった。

買付を入れた際、契約日も決めてしまったので、当日、売主側の不動産屋に行き、契約をした。私たち側の不動産屋の女性担当者も同席であった。当時は、買い付けを入れることはすでに契約したも同然と考えていたということもあり、不勉強な自分を呪いつつ損失を受け入れるつもりで契約の場に臨んだ(買い付けを入れて売主がOKした後にキャンセルするのは、あまりにも不道徳な気がして、その後の不動産取引でもやったことはないが)。

今回購入する物件について、宅建主任者が重要事項説明書を説明するが、何を言っているのか、さっぱりわからず、言われるままに実印を押し、手付金を支払い、2時間ほどの契約が終わった。また、私たち側の不動産屋の女性担当者には、ローン代行手数料5万円+税を支払い、ローン契約の代行をお願いした。

買付証明書を提出したときのような高揚感はなく、敗残者のような気分での契約であったが、なんとか終わってほっとした部分はあった。しかし、損失はこれで終わりではなかった。

次回につづく

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