記事紙の資産の状況とセミナー申し込み で書いた、私のiDeCo(個人型確定拠出年金)の運用会社であるSBIベネフィットの会員向けのオンラインセミナーを聞いてみた。なるほどと思ったところもあるので、今回、記事にしてみた。
投資に対する損失回避傾向について
今回のセミナーで話をされたのは、ありがとう投信株式会社 代表取締役の長谷俊介氏であった。
ありがとう投信株式会社とは、不勉強な私はもちろん知らなかったが、ありがとうファンド1本のみを運用している独立系の資産運用会社だそうである。
長谷氏の話で面白かったのが、投資における人間の性質の話である。
人間とは過度に損失回避する傾向があるとのこと。そのため、投資で起きやすいのが、
・上昇局面では早々に利益確定してしまう
・下がるとすぐに狼狽売りする、または塩漬けしてしまう
・買値の呪縛から逃れられないので、買値に戻るとすぐに売却してしまう(やれやれ売り)
以上のとにかく損だけはしたくないという強い傾向があって、局面局面で合理的な判断が出来ずに、なかなか投資でうまく利益を出すことができないというものであった。本来なら、下がっても売却が合理的なら、たとえ買値以下でも売却をすべきだが、そのように行動できる人は少ないとのことだった。
以前の記事7万3千円しか株式市場に投入しない理由 で書いた、私のNISA以前の株式投資そのものであった。30万円でスタートして、ちょっと下がると狼狽し、即、損切りして、30万円をじりじりと減らしていった。そうこうしているうちにリーマンショックに巻き込まれ一気に評価額が14万円まで落ち込む。この金額では売却できないと仕方なく5年間塩漬けしていたら、30万円をちょっと超えたので、やれやれとすべて売却した。
この投資行動は損失回避傾向そのものの投資だったことが分かる。とくに、買値に戻った時に、今、売ることが合理的に正しいのかなど全く考えることも無く即、全株売却した。
確定拠出年金なら損失回避傾向を回避可能
そういう心理を持つ人間でも、うまく行く投資が、確定拠出年金であるとのこと。
世界経済は、経済活動の拡大とともに成長し続け、2001年~2018年の間に、世界名目GDPは2.5倍、株価と企業利益は3倍に成長している。
そのため、長期で継続して積み立てた国際分散投資は世界経済の成長の果実を受けやすいことは明らかである。とにかく、途中でリーマンショックやコロナショックのような暴落があっても辞めずに長期で積み立てることができれば、買値を平準化できるので成功率は高い。
しかも、分散投資で利益を出すのに必要なことは、
①長期投資
②積立投資
③国際分散投資
であるが、確定拠出年金ならば、①長期投資に関しては、60歳まで引き出せない上、②も口座から引き落としなので、少なくとも①、②は強制的に確定であり、上記のようは人間の性質が入り込む要素が少なく、分散投資を成功する可能性が高いとのことであった。
NISA口座が順調に増えているのは
iDeCo(個人型確定拠出年金)の運用をしている会社の無料セミナーだけに、iDeCo礼賛の感は拭えないが、損失回避傾向の話は、自分の過去の投資に当てはまる部分も多く、勉強になった。
また、現在、記事株式口座、100万円の大台に乗る で書いたようにNISA口座で順調に増やしているのは、もちろんアベノミクスの恩恵はあるものの、記事7万3千円しか株式市場に投入しない理由 で書いたようにセロになっても損にならない資金を使って運用しているために、私自身が持っている損失回避傾向を封じることができていることも、増やしている要因の一つなのだろう。
コロナ禍で、現在の東京の感染状況だと、なかなか出掛ける気にならない上に、幸い、現在は記事預金額の11月末update~大幅な黒字、その訳は~ で書いたように大家としての仕事もほとんどない。家にいて時間もあるので、せめて、オンラインセミナーでも参加してみるかと、また、良さそうなセミナーを物色中である。
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