不動産投資を始めた頃から、RC一棟マンションや、木造アパートのいわゆる一棟ものを検討してきたが、最終的には購入はしていない。現在のRC区分でキャッシュフローを増やして、最後は節税も兼ねて、木造一戸建てをRC区分のキャッシュフローで購入するというスタイルは、最初から確立していたものではなかった。
一棟ものを検討してきた過去について、振り返ってみる。
最初に区分を購入し、税金に潰え考えるようになる
最初に検討したのは、区分を2室、購入した直後であった。区分を購入すると、初年度は、家賃が年度の途中からしか入らないことに加えて、登記費用や取得税などを支払えば、赤字となり、サラリーマンをしていれば、給与所得と損益通算して、税金が返って来る。これがとてもうれしい。
しかし、2年目には、家賃がフルに1年分入ってくる上に、支払いも固定資産税くらいなので、それなりにキャッシュフローが入ってくる。しかも、RCなので、耐用年数が長く、毎年の減価償却費も少ない。
そうなると、完全に黒字になり、税金が掛かってくる。しかも、その税率はなぜセミリタイアしたのか 最終回~最後は税金~ で述べたように、サラリーマンの給与所得で跳ね上がった税率がまともに掛かることになり、これがとても苦しい。
節税のため、事業的規模に早く到達したい
実際に1室目を購入し、翌年の3月に確定申告をすると、翌年の税金について、考えるようになった。そのまま、税金を支払えば、資産拡大に大きなブレーキになる。さすがにワンルーム一室で法人を作ると言うのは、経費割れになってしまうので、個人で進むしかない。
仕方なく、翌年に2室目を購入するのだが、とにかく早く10室を確保して、事業的規模になり、65万円の青色申告特別控除と専従者給与で節税するしかない。
幸い妻は、専業主婦だったので、専従者として給与を支払うことは可能である。そのため、事業的規模に早く到達したいと考えるようになった。
23区内でアパートを探し始めた
そこで、室数を稼ぐために東京23区内でアパートを探し始めた。当時は不動産投資初心者で入居付けに心配があったので、最初の区分2室も入居付けに強いと思われる23区内で購入していた。そのため、アパートも入居付けの不安から23区内で探していた。
しかし、23区内のアパートは土地の値段が高いので、私が当時探していた3千万円以下というレンジだと、ロクなものが無かった。よく見たのは、駅からそれなりに近い住宅街にある40平米以下の狭い土地に、建蔽率、容積率を無視して、14平米くらいのワンルームを一階に2室、二階に2室の計4室を配置した、築30年程度の2000万円前後の木造ボロアパートであった。
この物件を建てた地主も、周囲の土地が坪200万円近くで取引されているので、土地値で2000万円前後の値段で売りに出しているのだろう。
しかし、用途地域上、2階建てしか建たない土地に40平米以下の土地では、最終的にアパートを壊して更地にしても、マイホームと建てる実需層に売ることもできない。奥行きがあれば、更地にして駐車場という手もあるが、そういうアパートになっているのは、奥行きの少ない薄っぺらい土地であった。
しかも、1室あたり500万円だったら、もう少し予算を上げて、駅に近く、記事物件購入の失敗と逆転を生む売却 で書いた2室目のようなワンルーム物件を買ったほうが、まだ価値がありそうである。
これでは室数を稼ぐのは難しいな、やはり、区分を積み増して10室を目指すしかないかと思っていたところに、23区内、JR駅徒歩数分、8室、1000万円の売りアパートの情報を見つけたのであった(続く)。
コメント