一棟ものについて、あれこれ検討した過去~その2~

不動産投資

23区内1000万円8室のアパートの現地に急行する

まだ、区分2室しか所有していない不動産投資初心者の頃、とある週末に23区内で価格1000万円で8室のアパートをネットで見つけた。8室なら、これまでの区分2室と加えて、事業的規模の10室に一気に到達する。

物件の詳細を見てみると、建物は築40年くらいで、風呂無し、トイレ共同という、昭和時代に売れない芸人や漫画家が暮らしていたようなボロアパートであり、接道幅が不十分とのことで再建築不可であった。家賃は2万円前後で6室入居していて、現況でも表面利回り14%であった。

これは買いだ、一気に事業的規模に到達だと、その日、急遽、家族を車に乗せて、現地に向かって走った。

現地の地形は想像を絶した

住所的には物件の近くまで来るが、接道不適合で、物件の近くまでは車ではたどり着かない。近くのコインパーキングに車を停めて、歩くことにする。

その当時はグーグルストリートビューなどという便利なものは無かったため、この物件の場所は地図を見てJRの線路に近いということは認識していたが、普通の地図では土地の高低までは分からない。しかし、実際に現地に来てみると、物件がある付近の地形は想像を絶するものであった。

線路を通すための切通しを掘り、その切通しに線路を敷いて、線路以外の余った部分に家が建っているといった感じの立地であった。つまり、東側が線路、西側が切通しの急峻な崖が切り立っているという地形に古い家が密集して建っていた。

そして、接道不適合の目的のアパートに到着した。

それでも購入の意思を固める

NHKの朝ドラのセットですかと聞きたくなるような古いアパートであった。

しかし、西側が急峻なかなりの高さの崖のため、午後はまったく日当たりが期待できない。そのためか何となく湿っぽい感じがする。アパートからは人気は感じない。

思い切って、玄関の木製の引き戸を開けてみた。そこには、狭い共同の下駄箱があり、そこで靴を脱いで、自分の部屋に向かうというレトロな構造である。長年の使用で擦り切れた木の廊下と、2階に行く急な階段が見えた。

私は玄関を閉めて、考えた。ボロいはボロいが思ったよりは普通に建っている。これで事業的規模になり、青色申告特別控除と専従者給与が使えるなら、買いではないかと。

前向きになると欠点まで美点に見えてくる。風呂無し、トイレ共同ということで、水回りの設備が少ないので、設備の故障、不具合が起きにくくなり、運営が楽だなどという理屈までひねり出した。

不動産会社に乗り込む

早速、この物件をネットで掲載していた不動産会社に電話を掛けて、買いたいので今から向かうと伝えた。

買うとなると、資金が問題である。記事物件購入の失敗と逆転を生む売却 で書いた2室目を購入した直後であり、2室目購入時に手元資金は使ってしまっている。しかも、この物件は木造築40年の再建築不可であり、この物件で1000万円もの融資を引っ張れるのかという問題があった。

不動産会社に到着し、物件の概況を聞くが、接道不適合で再建築ができない以外の新たな問題は無いようであったので、購入したいがローンを引くことは出来ないかと伝えた。

すると、ローンを引けるあてはあると言う。だだし、その条件は次のようなものであった。

・融資元は住宅ローン専門会社
・金利は4%台後半
・物件そのものに担保価値がないので、自宅を共担
・保証人は必要

この条件なら、ローンを引ける可能性はあるとのこと。融資の金額は自宅の担保余力次第とのことであった。

共担となる自宅は、記事不動産投資を始めたきっかけ で書いた結婚のために購入した築27年のボロ家である。また、記事不動産投資を始めたきっかけ 最終回 で書いたように、怒りの繰上返済を進めたために、多少の担保余力はあるかもしれない。

厳しい融資条件を受け、改めて考える

この厳しい融資条件を受けて、ようやく弱気になってきた。多忙なサラリーマンをしつつ、手間がかかりそうなあのボロアパートを維持できるのか。あの日が当たらない湿った場所では、目には見えなかったが建物もかなり傷んでいるのではないか。建物の維持が厳しければ、入居者に退去してもらって、更地にするしかないが、接道不適合のため、出口が無い。それより妻を連帯保証人にしなくてはならないのが、厳しい。

妻は、連帯保証人になろうかとは言ってくれたが、最初から妻を融資の連帯保証人にしないというポリシーで不動産投資をしているので、ここは妥協すべきではないと考え、この物件から撤退することにした。

今、あの物件があったとしても、リスクが大きく、おそらく買わないと思う。特に出口が描けない。初心者の頃は特に物件を増やしたい、規模を拡大して家賃収入を増やしたいと前のめりになりやすい。そのため、自分の投資方針に沿わない物件を深追いしすぎてしまう傾向があると思う。

ちょっと無理をしていると思ったら、立ち止まり、引き返すことも必要である。この物件は諦めたが、私の一棟もの狙いはここで終了したわけではなかった。(続く)

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