平日の昼間にいきなり訪ねてきたのは…
先日、平日の昼間に、突然、一人のじいさんが我が家を訪ねてきた。インターホン越しに○○市の不動産についてと言っている。私は埼玉県に一戸建てを所有しており、その物件のあるのが○○市である。
見た目、人の好さそうなじいさんという感じなので、とりあえず話を聞こうと、玄関に出てみることにした。
玄関を出てみると、テレビCMもよく見る大手携帯会社のロゴマークが入った、「無線局設置の取り組み」というパンフレットを持っている。名刺を差し出してきたので、受け取ると、△△電子株式会社とまったく知らない会社であるが、おそらく下請けか何かなのだろう。
話を聞いてみると、私が所有している貸家の隣に巨大な駐車場があるのだが、その一角に携帯の基地局を置かせてほしいので、許可をいただきたいとのことであった。
どのような基地局がどこに設置されるのか
携帯の基地局のイメージとして、どこか別の場所にある同じタイプの基地局の写真が入った資料を貰う。アンテナの高さは約15m。また、図面を見ると5m×6mくらいの広さであることがわかる。問題の設置場所だが、巨大な駐車場の隅っこで、私の家からは反対側の位置にある。
ということで、私がムキになって設置反対する必要もない。ただ、基地局と隣り合わせの位置にある家もあり、この家はさすがに反対しているだろうと思い、私は設置OKの回答をする前に、「さすがにこの近くの家は反対されているんじゃないですか?」と聞いてみた。
すると驚いたことに、「ここの家の方も、快くOKしてもらっています。」とのこと。強い電波が飛んでいたら体に影響があるのではとか、不動産価値が下がってしまうのではないかとか考えないものらしい。
私は興味本位で、他の家の反対状況を聞いてみた。顔見知りの私の貸家の隣の家もOKとのこと。付近一帯を聞いているが、まだ、全員には聞けていないが、聞けた範囲では、今のところ反対している人はいないとのこと。
私もこの物件の周りの住人のことはよく知らないので、話ついでに、この巨大な駐車場の所有者は誰なんですか?と聞いてみたところ、そこから100メートルくらい離れたところにある、豪邸に住んでいる高齢の女性とのことだった。
いたく感謝される
いろいろと所有物件の周りの状況が聞けて参考にもなったし、面白かったと思い、私の方は設置OKですよとじいさんに伝えた。すると、じいさんは、ありがとうございます。この物件は貸家だと分かったので、賃借人の方にもOKか聞いてみますとのことだった。
また、その携帯会社の電波状況ですが、現在はこの付近は不感帯となっていますが、この基地局を設置すれば電波状況は格段に良くなるはずですとのこと。
最後に、なにか署名捺印する書類はあるのですか?と私が聞くと、特にありませんとのこと。
さすが、大手携帯会社だけあって、基地局を建てた後に苦情が出ないように、あらかじめお知らせしているというところであろうか。
じいさんは、「ありがとうございました。お休みのところ、たいへんすみませんでした。」と頭を下げて帰っていった。私は、「いつも休みなので、気にされないでください。」と内心思ったが、口にはしなかった。
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