突然、入院した話 最終回

セミリタイア生活

前回までで網膜剥離を発症し、近所の眼科から紹介先の病院に手術&入院するまでの話を書いた。
最後に、退院までの話を書きたいと思う。

毎朝の検診がある

前回突然、入院した話 その5 で書いたように、ベッドに戻ったときは、うつ伏せか横向きで寝ている入院生活であったが、さすがに寝ているだけではなく、毎日、朝一での検診があった。

眼科の入院患者は、毎朝、前日に指示された時間に眼科の検査室に向かう。時間はその日によって、まちまちである。

手術の翌日に眼科の検査室に向かうと、眼科での入院患者は5人くらいいた。眼科の入院患者は少なく、翌日からは減る一方で、最終的には私含めて二人になってしまった。

手術翌日の検診では、6人の医師が、私の眼の中を顕微鏡のようなもので覗き込み、皆が皆、「問題ありません。」と言ってくださったので、手術が成功したんだと、ようやく安心することができた。次の日からは2人の医師が検査していたので、6人でのチェックは手術翌日の特別な検診だったようである。

しかし、毎回、検診が終わると、巨大な眼帯をテープで貼り付けられる。そして、眼鏡が斜めに垂れ下がった状態で、自分の病室に帰っていくのであった。

最終的に眼科の入院患者として残ったもう一人は、眼帯をしている姿を見たことがなく、また、洗髪もOKだったのか、ドライヤーで髪を乾かしている姿を見たことがある。私だけが、巨大な眼帯を付けて、眼鏡が垂れ下がり、髪の毛はベトベトという悲惨な状態で入院していたのであった。

点眼の苦労

検診以外には、一日に4回、3種類の目薬を差すことが必須であった。しかも、各目薬を差すのに5分以上、間隔を開けなくてはならない。

私が入院していたフロアの病室は眼科だけでなく、他の科との混合で、なんでもありであった。そのため、急患が出たときなど看護師さんたちがとても忙しそうにしているのが、伝わってくるときがある。

そんなときは、目薬を自分で差したいのだが、手術後の点眼薬の説明書類に、眼帯が外れてから点眼してくださいと太字で赤い下線まで引かれて書いてあるので、勝手には出来ない。

しかも、手術した右目の中にガスが充填されていて、視力がほとんど無く、その目の状態では目薬の容器の先を見ることができないので、自分で差すのは非常に困難であった。

看護師さんに差してもらうのだが、3回に分けて差してもらう。そのたびに、新しい手袋を着けていて、たいへんな労力である。そんな状態なので、急患などで忙しそうなときは、寝てるだけの自分は本当に申し訳ない気持ちで、お母さんに目薬を差してもらう幼稚園児にように目薬を差してもらっていたのだった。

いよいよ退院する

退院前日の検診ではようやく眼帯が外れた。しかし、洗顔、洗髪は自宅に帰ってからということで、髪の毛がベトベトの状態は変わりない。

眼帯が外れたので、目薬は自分で差すことになったが、これがなかなか難しい。右目に水は溜まりつつあるのだが、まだ、半分以上がガスである。そのために、右目の視力はほどんどない。仕方ないので、左目で目測しながら、目薬の容器の先が右目の上に来るように調整するが、なかなか右目の中に目薬が落ちない。かなりの量の目薬を無駄打ちしてしまった。

また、退院前日の夕方には入院費概算連絡書が来る。そこには、『約27万円』の文字が…

手術プラス7泊8日の入院費なので、高いとは思わないが、それなりの金額であった。入院中に入院費の支払いが気になり、入院のしおりで確認したところ、入院費はクレジットカードで支払いOKだったので、クレジットカードで支払うことにする。

退院当日は、朝の検診と朝食を食べると退院までの時間はあとわずかである。バタバタと荷物を片付け、先に精算カウンターでクレジットカードで支払いを済ませ、病室に戻り荷物を取り、ナースステーションにお世話になりましたと声を掛けて、なんとか退院した。

ちなみに退院したときは、右目の中の半分以上がガスであったが、退院して10日ほどで目の中のガスが完全に抜けて、水が充填された。そして、手術前の視野が欠ける問題は、完全に解消されている。しかし、視力は今一つである。視力がどこまで回復するかは、今後、通院しながら経過観察ということになる。

今は退職し、セミリタイア中であったので、気兼ねなく入院できたが、これが、在職中ならどうしていただろうかと、入院中もしばしば考えざるを得なかった。在職中でも、いきなり手術、入院になってしまうのだろうか。放っておいたら、失明の危機であるとのことだったので、いきなり手術という可能性は大いにある。

また、今後、今回のような加齢による医療費は増えてくるだろう。今回の入院費は記事預金額の1月末update~プチ滞納による赤字発生~ で書いた入院保険で賄えるかもしれないが、退院後、半年より先の通院には、入院保険は支給されない。弱小大家でそのような支出に耐えつつ、セミリタイア生活を維持できるのか、今後も毎月の収支を注意深く見ながら、考えていくことにする(完)。

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