前回窓ガラスが熱割れした話 の熱割れ物件に向かった話の続きである。
現地にガラスの状況を確認に行った
賃貸管理している不動産店に電話した週の土曜日、城北地区の区分マンションに一人で向かった。
自宅から物件に行くには、一度、鉄道の乗換が必要なのだが、初乗り運賃がもったいないので、乗換駅から3キロほどの道のりを歩いて行った。セミリタイア前の会社員時代でも、ケチ臭い生活をしていた。
ようやく物件に到着し、玄関ドアを開けると、真っ先に一番奥の部屋に向かった。バルコニーに出る掃き出し窓のガラスをよく見てみると、横に一直線に亀裂が走っている。なるほど、確かに、入居者の過失で割れたものではなさそうである。
これは、不動産店の提案通り大家負担でガラスを交換するしかないなと諦めた。
北側の部屋の壁クロスなどの他の原状回復の提案項目は、まあ、やらなくてもいいんじゃないのというレベルであったが、熱割れのガラスだけは、そのまま賃貸に出すわけにはいかず、何とかしないといけない。
結構、お金かかるが仕方がないなと思いつつ、物件を後にして、乗換駅までの3キロを歩いて、そこから電車に乗り帰宅した。
管理会社から突然の電話あり
不動産店から送られてきたガラス交換の見積がかなりの金額であったので、相場は分からないが、もしかすると自分で業者を探せばもう少し安くなるのではないかと考え、一旦、不動産店の原状回復の見積に関しては、回答を保留して業者を探してみることにした。
さて、業者を探してみたものの、なかなか良さそうな業者が見つからず、諦めて不動産店に依頼しようかなと思っていた月曜日に、見知らぬ03-から始まる電話番号から、携帯に着信があった。
当時は見知らぬ番号の電話がよく掛かってくる のような不動産営業の電話も掛かって来なかったため、どこからだと思いながら電話に出てみると、そのマンションの管理組合から管理を委託された管理会社の担当者からであった。
何かまずいことでも起きたかと思っていると、「ご所有のXXX号室ですが、住んでいた○○さんから以前、窓ガラスの熱割れの連絡がありまして、ようやくその保険の承認が下りたのですが、今度は○○さんと連絡が付かなくなって、この修理の件が宙ぶらりんになってしまっています。」との連絡であった。
最初に話を聞いたところでは、何が起きているのか理解できなかったが、よくよく聞くと、こういう状況らしい。
・入居者の○○さんは熱割れが発生したときに、賃貸を仲介した不動産店ではなく、マンションの管理会社に連絡をした。
・マンションの管理会社は、掃き出し窓のガラスはマンションの共用部分なので、熱割れであれば、管理組合の費用で修理することになる。そのため、入居者の部屋を訪れた。
・ガラスが割れた原因は熱割れであると認められたため、管理会社はガラス交換費用の見積もりを取り、マンションの保険会社に保険金を請求した。
・保険会社から保険の承認が下りたものの、入居者○○さんとの連絡が取れなくなり、管理会社は所有者の私に電話を掛けてきた。
とのことだった。
思うに入居者の○○さんは、いつになったらガラスが交換されるのかと待っていたが、更新日前に退去するつもりだったので、もう近いうちに退去するからいいやと、この件から手を引いたものと思われる。
無料で熱割れガラスの交換が完了する
タイミング良すぎでしょと小躍りしたい気持ちを押さえつつ、ちょうど空室になったので、交換工事は私が立ち会うので、土日ならいつでもOKですと電話してきた管理会社の担当者に答えた。
すぐさま、ガラス交換の日程が組まれ、当日、私は現地に行き、ガラス業者に熱割れしたガラスを無料で交換してもらった。
当時は、区分マンションの窓ガラスは共用部分であるという知識が無かった。そのため、大家負担で交換しなければならないと考えていた。
しかし、入居者がマンションの管理会社に連絡してくれて、ぎりぎりセーフなタイミングで、管理会社から私に電話が掛かってきたので、無駄な出費をせずに助かった。
今回は、すでに保険が下りていたので、すぐに無料で交換できたが、通常は保険会社に保険金を請求し、それが承認されてから交換となるので、時間が掛かる。
私はこの後、この経験を活かして別の2件の物件で、熱割れした窓ガラスを無料で交換したが、やはり、保険が下りるまで待つ必要があり、連絡から交換まで少なくとも1ヶ月半の時間が掛かった。
窓ガラスにひびが入っている物件では、さすがに賃貸は付かないと思うので、仮に繁忙期まで時間が無いときは、時間優先で自腹で交換するという選択肢もあるのかもしれない。(完)
コメント