苦難を予想した2025年も前半が終わった。あまり直視したくない状況だが、これまで通り小規模小借金の不動産投資でFIRE出来ているのかを確認するため、2025年上半期の預金額の増減をまとめておくことにした。
2025年上半期の預金の増減
小規模不動産投資のFIRE・セミリタイアは成功か失敗か検証する で書いたように、小規模小借金の不動産投資で家族3人の生活費が賄えてFIREを達成できているのかの確認のために、毎月、預金の増減をチェックしている。そして、以前は毎月預金の増減の記事を書いていた。
しかし、月によっては所有物件の修繕などの突発的な支出や固定資産税、住民税の支払いなどもあり、また、家賃が月末までに振り込まれなかったり、それを翌月に振り込まれたりといった収入にも様々な動きがある。
それらの影響で毎月の預金の増減がマイナスやプラスを行き来してしまうため、不動産からのCFで生活費を賄えているのか、毎月の集計では今一つ分かりづらい。
そのため、それらの月ごとの事情によるバラツキの影響を少なくするために、2024年より半年単位でまとめることにした。そして、今回、正直、あまり見たくはないが、2025年の上半期6ヶ月分をまとめる。
2025年年始から6月末まで半年間の預金額の増減は、衝撃のマイナス479万円となった。完全にFIRE崩壊である。
上記グラフは退職後の預金額の推移を表すために、各月の月末の預金額をプロットしている。
2024年12月末のプロットから2025年6月末のプロットにかけて、雪崩のように崩壊している。
新たな物件を購入したわけでもなく、生活しているだけで崩壊した。この崩壊の要因についての考察は後に述べるとする。
預金の増減の定義
上記の預金の増減のグラフには、株や投信などの紙の資産は含んでいない。所有する複数の銀行口座の預金の合計金額で、単なる日本円の増減を示している。
また、退職時の預金額を基準のゼロとして、そこからの増減を表している。つまり、退職時よりお金が増えているのか減っているのかが、一目瞭然となっている。
さらに、退職後に退職金収入があったが、その金額についてはこのグラフからは除外している。それは、不動産投資のキャッシュフローで生活できているのかを確認するのが、このグラフ作成の目的だからである。
このグラフは単純に各銀行口座の預金額の合計の推移であるため、預金から株や投信などへの紙の資産へ投資した場合、この預金額は減ることになる。
私の紙の資産 ~細々と運用中~ で書いたように、現在、私の紙の資産への投資は、NISAとiDeCoだけである。
NISAは、株式投資の記事に書いているように、2014年以来、SBI証券の口座に追加の入金は一切せず、また、譲渡益や配当は出金せずに再投資しているので、上記の預金の増減には影響しない。
また、iDeCoは、退職してから毎月1万円を、iFree 8資産バランスインデックスファンドに拠出している。
この拠出分は、預金から減ることになる。
あと、iDeCoはもう一つ、毎月5万7千円を、節税のためiDeCoの定期預金に拠出しているが、これは、拠出先が元本保証の定期預金なので、預金額の合計にカウントしている。
まとめると、
紙の資産への投資 … 預金の増減への影響
株式投資(NISA) … 入出金しないので影響なし
iDeCo(8資産バランス) … 拠出分は預金減。ただし、毎月1万円
iDeCo(定期預金) … 預金としてカウントしているので影響なし
このように私の場合、預金から紙の資産への移動がほとんどないので、上記の預金の増減は不動産からのキャッシュフローで生活支出を賄えているのかを、ほぼ示していることになる。
2025年上半期の不動産賃貸経営状況
2025年上半期には、4月に2件の退去があった。先に退去したのは、神奈川県にある1LDK区分、その後、4月末日に山手線内側にあるワンルーム区分が退去となった。
1LDK区分については、退去時の状態が良かったことから、DIYで原状回復を図った。
業者に依頼したのは、玄関のクッションフロア張替(2平米ほど)、キッチンのシンクの水栓の交換、ハウスクリーニングの三点だけだった。
5月の中旬より募集を開始して、7月に入ったところで、ようやく入居申し込みが入った。
ワンルーム区分も退去時の状態は良かったが、新築時からそのままの床のカーペットが限界に来ていて、フローリングへの張替を行った。
また、2ハンドルだったキッチンと浴室の水栓をシングルレバー混合水栓に交換した。
これらのリフォームは、不動産仲介店が紹介した業者に丸投げした。こちらはリフォームが終わる前に入居申し込みが入り、6月上旬に入居となった。
両者とも、前の家賃からの増額には成功しており、ワンルーム区分は5千円アップで入居。1LDK区分は契約はまだだが6千円アップで申し込みが入っている。
家賃はアップしたものの、家賃ゼロの空室期間、リフォーム費用、ADと言った出費があり、仮に退去が無く満室継続だったときの収入に対しては、上半期だけで80万円くらいのキャッシュが飛んだことになる。
家賃収入vs.家計の収支が大きくマイナスとなり、崩壊している要因
預金額の増減 2024年を振り返る で書いたように、ほぼ一年満室経営だった2024年においても、税金の増大や物価高の影響により、収支均衡が崩れ始めていた。グラフもやや右肩下がりとなっていた。
それに対して、2025年上半期の収入が退去により80万円少ないだけなら、2024年の毎月ダラダラとマイナスになっていることを考慮しても、マイナス140万円くらいになるのではないか?
それが、480万円ものマイナスなった要因は次のものが挙げられる。
① 子供の大学受験費用と入学金、前期授業料の支払い
② 教材購入、PC購入、通学費
③ 自宅老朽化による出費
④ 国民年金保険料の2年分の支払い
各項目の詳細は以下に述べる。
① 子供の大学受験費用と入学金、前期授業料の支払い
私が大学受験をしたころは、私大の一般受験で学部間や学科間を併願できるものはなく、1回の受験で、1学部1学科のみを受験していた。
また、当時は大学共通テストではなくセンター試験だったが、センター試験利用の大学はほとんどなく、センター試験はあくまで国立用であった。
そうなると、試験を受けにいく労力を考えると、私立4,5校+国立前期後期くらいで終わりにしようという気になり、そのうえ、各受験が1学部1学科のみの受験であるため受験料も大きくは掛からなかった。
それに対して、最近の私大受験は、私が大学受験をしたときとは異なり、一つの学校で複数の選抜方式があり、また、学部間、学科間の併願などもできるようになっている。
当然、併願は無料ではなく、2学科目は多少割引が入る学校が多いが。単純に併願した学科数だけきっちり受験料を取る学校もある。
また、大学によっては、通常の一般方式に加えて、大学共通テスト利用方式、英語外部試験利用方式などあり、さらに一般方式と英語外部試験利用方式が同日で併願できたり、さらにそれが学部間、学科間併願できたりすると、受験料はうなぎのぼりに増えていくことになる。
また、大学共通テスト利用方式の場合、大学共通テスト以外の試験がないので、いくらでも出願可能である。
そうなると、親心で阿呆みたいにあれもこれもと出願してしまって、余計に費用が掛かることになる。
最終的に子供は私立の理系に進学した。私の時代と比べても、学費が非常に高い。1.7倍くらいに感じる。
上記の受験費用に加えて、私立理系の入学金、前期の授業料を支払ったことが、上半期のマイナスの一番メインな要因である。
② 教材購入、PC購入、通学費
最近の大学は入学前にモバイルPCを用意する必要があり、それもそこそこハイスペックなもので、価格も高い。
大学の教科書や教材なども、なかなかの費用だが、これは私の時代もそうだったので、驚きはしないが、それなりの費用である。
子供は自宅から大学に通っているのだが、高校よりは遠距離通学で、通学費用も馬鹿にならない。
自宅から通ってくれているので、一人暮らしになるよりは、金銭的には助かっているのだが、上記の総額はなかなかのものである。
③ 自宅老朽化による出費
蛇口から水が出なくなる で書いた1月の自宅の水道トラブルで、かなりの出費があった。詳細は記事を参照してほしい。
それ以外にも、預金額の増減 2024年を振り返る で書いた、昨年の食洗機交換をカードで支払ったため、その銀行引き落としも今年の1月に来た。
預金額の増減 2024年を振り返る でも書いたが、昨年から、自宅のトラブルが増えてきた。築17年にしては、トラブルが多すぎではないだろうか?
自宅の老朽化との闘いは、今後、さらに激しくなってくると思われ、すでに崩壊しかかっているFIRE生活に止めを刺しかねない。
④ 国民年金保険料の2年分の支払い
会社員ではないので、当然、国民年金保険料を納めている。保険料がお得になる2年分まとめて口座引き落としにしている。
今年は、その支払いの年であり、4月末に私と専業主婦の妻の二人分の年金保険料80万円強が、私の口座から引き落とされた。
これらの出費をすべて足し合わせ、さらに2件の退去があったこと、昨年、収支均衡が崩れ気味であったことを考慮すると、まあ、480万円マイナスというのも、違和感がある数字ではない。
これはFIREと言えるのか
子供が大学を卒業するまでは、家計的に苦しい状況は変わらないだろう。
私自身も私立の理系進学の親不孝者だったので、その私が子供に「FIREして収支均衡が苦しいから、国立にして」と言えるはずもなく、「どこでもいいから好きなところに行け。奨学金を借りる必要はなし」と、粋がっていた。
私自身も大学院まで進学しているので、子供には「大学院に行きたければ行け」とも言っている。
子持ちでFIREしている人たちは、大学進学をどのように乗り切っているのだろうか?
相当太いFIREでなければ、収支均衡はできないと思われる。小資産でFIREする場合は、予め、子供の大学の準備のために、前もって貯蓄しておく必要があるだろう。
もはや、Financial Independence(経済的自立)ではなく、子供が社会人になるまでは、単なる取り崩しの耐久戦になってきている。はたして持ちこたえられるのだろうか?
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